大学より高い保育料?オーストラリアの保育園事情
こんにちは!バイリンガル保育士のさやかです。
小さい子供さんを持つ日本人ママに必ずと言いて良いほど質問される、オーストラリアの保育園事情についてお話します。
チャイルドケア(Childcare)とは?
オーストラリアで言うチャイルドケアとは一般的に保育園の事を指します。
正式には、Childcare Centreや、 Early Childhood Centreというのですが口頭で話すときは大体ただチャイルドケアということが多いです。
オーストラリアの未就学児に対しての教育システムが日本と少し違うので、その点も含めて説明します。
これから子供をチャイルドケアに入れようと思ってる・オーストラリアに来たばかりでシステムが分からないなど困ってるママたちにも役立つ記事です。
オーストラリアの就学前教育の流れ
オーストラリアの就学前教育は、州によって名前や対象年齢が少し変わります。(これが説明難しいのですが)
ここでは我が家の住むNSW州基準に説明します。他州も大差はないのでとりあえず読んでみてください。
オーストラリアの未就学児がいける施設は大きく分けて3つです。
1.Childcare (チャイルドケア)
2.Preschool(プレスクール)
3.Kindergarten (キンダーガーデン・キンディー)
3つ目のKindyは、私たちの選択の余地なく行かなければならないのでこの記事では1つ目のチャイルドケアと2つ目のプレスクールについて比べてみますね。
1.Childcare(チャイルドケア)
3つのうち一番選ばれてると思う施設。チャイルドケアの方が質が良いとかではなく、理由は営業時間・対象年齢の幅広さ。まずチャイルドケアの中にはLong DaycareやFamily Daycareが含まれます。
10時間~12時間営業は普通でもっと長いところもあります。チャイルドケアに来ている子供たちは一日の起きている時間の半分以上をここで過ごす事になります。
対象年齢は生後6週から5歳(Kindergartenに行くまで)で、一年の48~50週開いています。
チャイルドケアに子供を預けるメリット
・親の負担がほぼ無い。(これが一番大きいかと)
→その他の就学前教育施設と違い、Morning Tea, Lunch, Afternoon Tea の三食そしてほとんどのチャイルドケアはこれに加えてBreakfastとDinner(Late Snack)も提供しています。
・アツアツのランチが食べれる!
→上記のように、園で昼食を提供しているので温かいランチが食べれます。もちろん、アレルギー持ちの子供には対応した食事が出されます。
・Casual Day制度があるところも?
オーストラリアの保育園は、週5日でなくても預けることができます。例えば、月曜日・火曜日だけの登園の場合、水曜日に用事ができた場合はベビーシッターさんにお願いすると思います。実はCasual Dayとはすごく便利な制度で、実際に入園している子に限りますが、急な用事などができた場合空きがあれば預かってくれるのです。普段から預けている先生に見てもらえる・その上ご飯などの準備もしなくて良いのでママは助かりますよね。意外とオージーママはガンガン使っている制度です。この制度がないチャイルドケアもありますのでご注意!
・Family Grouping時間
→他年齢層との関わりの事をファミリーグルーピングといいます。
小さい子供は大きい子供の模範、逆に大きい子供は小さい子のお世話の仕方を自然に学べます。
チャイルドケアに子供を預けるデメリット
・値段
→ほとんどのチャイルドケアは、保育料一日100~180ドルです。一日ですよ!!!!ほんっとに高い。Preschoolに比べると使える補助金制度の数は沢山ありますが、保育料の高さは恐ろしいです。
・ホリデー中も保育料は発生
→日本では普通かもしれませんが、チャイルドケアは年のほとんど開いているので、私たちがチャイルドケアのホリデーに合わせない限り保育料が発生します。
何か月も長期で旅行に行く際は、子供の籍をいったん抜く人も多いですが人気園だと戻ってこれなくなります。ですが、園長先生と交渉すればほぼタダになったというケースも見たことありますので園長先生をの話し合いが必須ですね。逆に言えば、1-2週間程度でディスカウントしてくれる所はないでしょう。
・ロースター制の先生たち
→10時間以上の営業時間をカバーするためにロースター制で先生たちが働いてます。なので朝ドロップオフであった先生とピックアップの時の先生が違ったりして連絡事項をうまく伝えられないことも。
2.Preschool(プレスクール)
日本で言うところの幼稚園になるのかな?3歳から5歳が対象年齢です。大体の園でもうオムツが外れた子供の入園を推奨していますが、そこも差別なのではないかということで問題だったり。
1年のうち42週くらい開いていて、大体10週間ごとに1週から2週のホリデーがあります。名前の通りだいたい9時から3時で子供が小学校に行く準備をする施設ですが今は遊びベースの学習が多いです。(また別記事で説明しますがオーストラリアには、EYLFというフレームワークがありどこに行っても一定の幼児教育のアプローチがあります。)
プレスクールに子供を預けるメリット
・保育料がチャイルドケアに比べて安い!
→短時間の保育であるものの、平均して50~100ドルという安さ。(それでも十分高いが・・)補助金制度の利用も少なからずできるため、両親どちらかが働いておらず、迎えの時間など気にしない人の利用が多いです。
・対象年齢(3~5歳)の狭さ
→上記のようにチャイルドケアではFamily Groupingの強みもあるものの、小規模なチャイルドケアでは同じ年齢の子供たちが少なすぎるという事も・・
同じ年齢の子供が大勢集まることで、より集中的にトピックを掘り下げることも可能です。
・いつも同じ先生
→シフトが1つしかないのでチャイルドケアのように先生が朝と迎えで違うこともあまりないです。ベテランのおばちゃん先生も多いですが、ビザサポート有なプレスクールも増えたりでエネルギッシュな若い先生も増えました!
・小学生のお兄ちゃん・お姉ちゃんがいる場合
→上に小学校に行っている兄弟・姉妹がいる場合は、ドロップオフ・ピックアップの時間が被っているため無駄な送り迎えの時間がカットできるかも?!プレスクールは小学校付近にあることも多いので特に年子の弟・妹がいる家庭も要チェック!
プレスクールに子供を預けるデメリット
・お弁当作り
日本ほど手の凝ったものを持たせるわけではないですが、この毎日のランチとモーニングティーを準備するのは結構大変ですよね。
最近は、不健康な食べ物を入れないように結構厳しく指導がある様で、健康的かつわが子が食べるものを絞り出すのに一苦労なんてことも!
・短い営業時間
→6時間あるじゃん!?と思いますよね!?でもでもでも、子供をドロップオフする駐車の長蛇の列。迎えに行く際の長蛇の列・・・など一斉に子供が移動すると時間がかかるのです。そんなこんなで家でホッと一息ついたころにはもう迎えの時間なんてことも・・・
・スクールホリデー
→10週に一回という結構なハイペースで来るスクールホリデー。親は仕事を休んだり、家から仕事をしたり。もちろん休めない親御さんも沢山いますので、そんな家庭用に特別キャンプやプログラムがあったりなどしますが、プレスクールに行くより高いことが多いです。オーストラリアにご実家がある方は、おじいちゃん・おばあちゃんの家に送り込めますが、日本に実家がある日本人ママは頼り先があまりないので辛いですね(泣)
幼児教育は高額投資?
チャイルドケアとプレスクールのメリット・デメリットをリストアップしてみましたがどうでしょう?
どちらにも、長所短所があるため結局どちらが絶対に良いとは言い切れませんよね・・・
安さがメリットのプレスクールに子供を預けたとしても1日60ドルと考えて週5日行くと1年間42週の登園で12,600ドル!なんと、シドニー大学Bachelor of Commerceが1年の学費11,155ドルですので大学の学費を上回ります( ^ω^)・・・
ママ友の中にも投資だと思ってるから簡単には決められないし、預けるなら少しでも良い園に入れたいと色々なチャイルドケア・プレスクールを見て回ってる方もいます!
まとめ
結局の決め手は、やはりどこに重きを置いているかなのではないでしょうか?
旦那はフルタイム勤務・私は仕事はしておらず復帰する予定もない私が個人的に重点を置いているところは
・とりあえず家から近い(生活の同線状)
・長男のソーシャライズ
しかほぼ目的はないので今のところプレスクールです。
ですが、私が仕事に復帰する場合にはチャイルドケアに間違いなく預けますし状況によってチョイスは変わりますよね。
このように、家庭の生活スタイルによって選択が変わってしまうので一概にどれがいいかは言い切れませんが、この記事が少しでも迷えるママたちの手助けになればと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました☺
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